商工会議所ってどんなところ?事業内容や会員になるメリット・デメリットを詳しく解説

商工会議所の定義

商工会議所が発足したのは明治11年、大阪、神戸、大阪の3箇所に「商法会議所」という名前で設立され、そこから今日まで発展を遂げてきました。商工会議所とは一言で言えば地域の商工業者によって組織される非営利団体であり、主には立地するそれぞれの地域の商工業者の意見を汲み取り、商工業の全体的な復興や社会一般の福祉の増進、地域経済の活性化などを目的として日々活動しています。

そして商工会議所は商工会議所法という日本の法律に基づいて運営されており、会員制の形式を取ることで地域に事業者同士のコミュニティを作っています。会員に対しては事業者のためになる様々なセミナーや事業者に対しての無料相談なども行っており、2020年4月の時点で日本全域での商工会議所の拠点数は515箇所にまでのぼります。

商工会議所の特徴は特に地域に根差した非営利の経済団体であるという点、また特別認可法人であるために国や自治体から補助を受けることで初めて存在しているという点です。よって商工会議所は公的な機関であり、法律が変わらない限りは半永久的に存続し続けることができるほか、事業内容の中には公的機関ならではの役所で行うような仕事も存在します。

また地域に根ざした団体であるということから、参加事業者のタイプとして東京23区のような都心内の事業者よりも地方の事業者の方が商工会議所への加入率が高いという傾向にあります。

主な事業内容

前項でも触れましたが、ここでは商工会議所の事業内容についてさらに詳しく解説します。商工会議所ごとに事業内容やサービスの提供内容が多少異なりますが、代表的なものをそれぞれピックアップしていきます。

経営相談

経営相談は商工会議所の事業の中でも特に代表的な事業であり、相談窓口に行けば会員でなくても無料で相談に乗ってもらうことができます。また商工会議所には弁護士、社労士などの経営指導員として経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、質の高いアドバイスをもらうことができます。そして相談可能内容には経営の再検、M&A、倒産についてなど幅広い内容が含まれます。経営で何か悩み事があればすぐに駆けつけることができ、また必要であれば専門家を招いて特別に相談の場を設けてくれる場合もあるなど、経営相談に関しては特に利用価値の高いサービス事業内容となっています。

会員との交流

商工会議所の事業の中には会員同士が相互に親睦を深めることができるよう、交流を目的としたイベントの開催も含まれています。商工会議所に入会している事業者の中には、これを主な目的としている方も少なくないでしょう。イベントの中には会員同士を繋げるためにビジネス交流会や勉強会をはじめ、カラオケ大会やボーリング大会などのカジュアルな内容のものと、商工会議所によってその種類も様々です。これらは定期開催されることもあれば、単発で行われる場合もあり、それぞれ開催形態なども異なります。このようなイベントを通して地域の事業者と横の繋がりをつくることで、情報収集を行ったり新規事業の発展に繋げたりすることも可能なため、利用方法によっては大きなメリットがあると言えます。

国際化支援

商工会議所の会員であれば、事業を海外に展開したいという際に相談に乗ってもらうことができます。具体的な事業展開の方法をはじめ、海外顧客獲得の方法、事業計画書の作成、また突然海外から仕事のオファーがきた際の対応方法などについても教えてもらうことも可能です。担当者は主に海外駐在経験が豊富な中小企業診断士などで、通常であればお金を払わなければ教えてもらうことのできない情報や知識などを、会員の特権を利用して得ることができます。

福利厚生支援

これは会社内での福利厚生をもっと充実させたいと考えている中小企業に対し、特定の福利厚生のプランを提供する支援事業です。中小企業が大手企業と同じように福利厚生制度を充実させようと思っても、人件費予算などの問題でなかなか実現が難しい場合が大半です。福利厚生を充実させることは従業員の離職やモチベーションの低下を防ぐことに繋がるため、商工会議所の会員となってそのような支援を受けることも、場合によっては大きなメリットがあると言えます。

また生命保険や損害保険のような共済制度も提供しており、こちらも会員のみが加入できます。法人、個人のどちらでも通常よりも安価に加入することが可能です。

商工会との違い

商工会議所とは違い、「商工会」というものが存在します。これは商工会議所と同じものと捉えられがちですが、実は全く異なる団体です。商工会議所と商工会、ともに日本の法律に基づいて設立された非営利団体という点、そして地域や地元企業の発展、経済活動の復興のためのサービス提供を目的としているという点では共通していますが、則っている法律内容、また管轄や規模などが異なります。

まず商工会議所は先述したように「商工会議所法」という法律に基づいていますが、商工会は「商工会法」という別の法律に則って組織が作られています。また管轄範囲についても商工会議所が市区単位で担当しているのに対し、商工会では町村単位で範囲を区切っています。他には会員の規模に関しても、商工会議所では小規模事業者から大企業までが会員になれるのに対し、商工会では会員が中小企業や個人事業主のみに限られている点などが違いとして挙げられます。

商工会議所に加入するメリット・デメリット

メリット

まず一つ目のメリットは、入会することで幅広い人脈を作ることができるという点です。同業者をはじめ、セミナーやイベントを通し普段仕事をしていても接点がないような別業界の人などとも、商工会議所を利用することで繋がることが可能になります。

そしてもう一つの大きなメリットは、商工会議所から融資が受けられるということです。融資の種類はそれぞれの商工会議所によって異なりますが、だいたいの融資は利子が低く、また比較的審査に通りやすい傾向にあります。中でも商工会議所の提供する「マル経融資」という融資制度においては最大2000万円の融資を無担保・無保証で受けることができ、返済期間も最長10年と長いため、ぜひ一度利用を検討してみたいサービスです。またこの融資において、商工会議所が国や自治体のバックアップを受けて運営しているという背景から、融資元が潰れるという可能性もなく安心して利用することができます。そしてこの好条件と引き換えに、融資を受けた事業主は定期的に商工会議所側から審査や指導などを受ける必要がありますが、トータルのメリットを考えても利用価値は大いにあると言えます。

デメリット

数々のサービスを受けることができ比較的メリットが大きい商工会議所加入ですが、唯一デメリットがあるとすれば会費くらいです。入会費はだいたい法人で3000円ほどが相場で、年会費は資本金額によっておよそ50万円から80万円間で左右します。

まとめ

商工会議所の概要や事業内容、入会に際してのメリットやデメリットを解説しましたがいかがでしたでしょうか。融資や国際支援など、あまり広く知られていない部分で地域事業主のサポートを行っていることや、入会することによって得られる多くのメリットなどについてもご理解いただけたかと思います。商工会議所への入会を検討中の方にとって、この記事が有益な情報源となれば幸いです。

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