コンビニ経営は成功しない?全容を関係者が全力解剖!

フランチャイズの中でもメジャーな存在と言っても過言ではないコンビニ経営。しかし一方で、「成功させるのが難しい」「初心者向きではない」といったマイナスの意見も少なくありません。ここでは、コンビニ経営が難しいと言われる所以やコンビニ経営を成功させるコツについて紹介します。

コンビニ経営が成功しないと言われる理由とは?

コンビニ経営は成功しない、難しいと言われる理由は、大きく分けて3つあります。

1:業務が煩雑

客としてコンビニを利用する際に感じたことがある人も多いと思いますが、実はコンビニに置かれている商品は、店舗毎に微妙に異なっています。これは、各店舗のオーナーたちが独自で商品を仕入れているからこそ。コンビニ経営においては、通常の接客等の業務に加え、こうした商品管理なども重要な仕事の一つとなっており、オーナーが見なければならない範囲、担当しなければならない業務範囲が非常に広いのです。

百貨店やスーパーのような大型店舗であれば、それぞれ選任の担当者を据えて、自分の仕事の範囲を絞ることもできますが、少人数で運営することが基本となっているコンビニ経営ではそうはいきません。

時間的にも体力的にも戦略を練ることが難しくなり、目の前の仕事に忙殺されるようになってしまうケースが散見され、コンビニ経営は成功しないと言われるようになってしまうのです。

2:ライバルが多い

コンビニは店舗規模が小さく、起業しやすいのが大きなメリットの一つですが、当然のことながらそれは自分だけに限ったものではありません。せっかくお気に入りの土地に出店したにも関わらず、近くにライバル店舗ができてしまうことも少なくないのです。

ライバル店舗が近くにできると、客の取り合いになって売上に影響するだけでなく、アルバイトなどの人材を取り合わなければならなくなることも少なくありません。人材を確保するためにライバル店より良い待遇を用意しようと思えば、どうしても自身の身を削らなければならなくなってしまいますから、それもコンビニ経営の厳しさに繋がってしまいます。

3:ロイヤリティの支払い

コンビニの売上は決して少ないものではありませんが、フランチャイズ契約の場合は、この売上から本部にロイヤリティを支払わなければならず、それが経営の厳しさに繋がることもあります。

ロイヤリティはブランドや店舗によって様々ですが、少ないところでも売上の30%、多いところでは売上の半分以上をロイヤリティとして支払わなければならないところもあります。仮に1000万円を売り上げても、ロイヤリティでその半分を持っていかれては、実質は500万円の売上となり、そこからさまざまな経費が引かれて、オーナーの手元に収入として残るのは決して大きな数字ではないかもしれません。

そこの認識があまく、店舗の売上だけに目がくらんでしまうと、実際の収入が全く伸びないといった事態になってしまうこともあるのです。

コンビニ経営での注意点とは

コンビニ経営が難しいと言われる理由について紹介しましたが、オーナーとしてどういった点に注意しておけば良いのでしょうか。以下に紹介していきます。

1:現状維持はできないと考える

コンビニ経営の状況が一気に変わる要因の一つに、周囲の環境の変化があります。例えば出店当時は地域で唯一のコンビニだったものが、数年後には何店舗ものコンビニができていたり、コンビニ以外のスーパーやデパートなどができたりすることも少なくありません。

また住宅街だったものがビジネス街になったり、大学が移転したことにより学生街が無くなってしまったりなど、そこに住む人々の状況は日々大きく変化するものです。

コンビニ経営において、現状維持をし続けることは不可能と言っても過言ではありません。常に先を見据え、どのような事態にも迅速に対応できるよう、アンテナを高く張っておくことが大切です。

2:オーナーとしての意識を高く持つ

人件費を削減させるためや、現状対応できているからという理由で、オーナーがまるで従業員のように前線で働いてしまっている店舗は少なくありません。しかし、オーナーの力だけで店舗を回してしまうと、もしも怪我や病気になってしまった場合に運営を継続させることができなくなってしまいます。

オーナーはあくまでもオーナーとして、経営に関する部分に注力できるような環境を整えておかなければなりません。目先の利益を優先してしまったり、今の状況をそのまま続けていけるというような軽い考えを持ってしまったりしていては、コンビニ経営を成功に導くことは難しいでしょう。

コンビニ経営において上手な本部の使い方とは

コンビニ経営を成功させるには、本部を上手に使うことが必要不可欠です。ロイヤリティを支払わなければならない分、本部からどのようなサポートがあるのかをしっかりと把握し、それらをフルに活用するようにしましょう。

例えば本部には膨大な店舗のデータが蓄積されていますから、そのデータを元に人気の商品を仕入れたり、効果的な陳列の方法についてアドバイスを受けたりするのも良いでしょう。

また人材教育についても、本部のスタッフが直接教育を行ってくれたり、教え方のコツを教えてくれたりするものもあります。

本部に助けを借りた分だけ、コンビニ経営が成功する確率が上昇すると言っても過言ではありません。

コンビニ経営に向いている人と向いていない人

コンビニ経営に向いている人材は、簡単に言ってしまえば「オーナー気質がある人」です。先ほども解説した通り、自身が従業員のように前線に立って働いていては、コンビニ経営を成功させることはできません。自分以外の力でどのように店舗を回していけるか、その仕組みや施策を考え実行できるアイデアマンこそが、コンビニ経営に向いた人材と言えるでしょう。

またそれらに加え、人材教育に熱量を注げる人材であることも重要です。自分以外の力を上手に使っていくためには、人材教育が欠かせませんが、それを面倒に感じてしまったり、苦手に感じてしまったりする人には、オーナーを務めるのが難しくなってしまいます。

そして同時に、素直さや真摯さを持つことも大切です。自分のやり方やこれまでの成功例に固執するのではなく、本部からのアドバイスやお客さまの声を真摯に受け止め、状況に応じて改善を重ねていける懐の深さがなければなりません。ライバル店舗の出現や環境の変化など、刻一刻と変わる状況の波を乗り越えていくためには、常に自分やお店をアップデートしていくしかなく、そのためには周りの声をしっかりと聞ける素直さ・真摯さが必要不可欠なのです。

コンビニ経営は簡単ではないが、攻略できる

コンビニ経営が難しいと言われる所以やオーナーとして持っておくべき資質などについて解説してきました。確かにコンビニ経営は、起業のハードルの低さに比べると、成功をつかみ取るためのハードルが高くなっていることは間違いありません。しかし、それは他のフランチャイズにおいても同じことであり、決してコンビニ経営だけが特別に厳しいということではないのです。大切なのは、オーナーとしての自覚を持ち、未来を見据えながら、一つひとつ地道に改善を積み重ねていくことです。コンビニというお店の形式上、オリジナリティを出せる幅は非常に広く、売上を伸ばすチャンスは少なくありません。自分自身を高める努力を怠らない人であれば、必ずやコンビニ経営を成功に導くことができるでしょう。

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