【ドミナント戦略についてのわかりやすい教科書】強み弱みについても徹底解説!

【ドミナント戦略についてのわかりやすい教科書】強み弱みについても徹底解説!

目次│【ドミナント戦略についてのわかりやすい教科書】強み弱みについても徹底解説!

1.出店戦略の計画方法
2.ドミナント戦略とは
3.ドミナント戦略は実際どんな事業に使われているの?
4.ドミナント戦略の強み
5.ドミナント戦略の弱み
6.フランチャイズ参入するときの注意点
7.まとめ

1.出店戦略の計画方法

ドミナント戦略を詳しく説明する前にまずは出店戦略についてご説明します。出店戦略は新しく店舗を展開する上で非常に重要な項目です。出店戦略には以下の内容があります。

誰に売るかを明確にする

新しく店舗を展開するに当たって重要なのがターゲットを明確化することです。自社の商品がどんな層にニーズがあるかといったことを明確化することで出店エリアの選定やマーケティングの手法が明確になってきます。

競合調査

誰に売るかを明確にした後は、競合調査を行いましょう。内容としては競合他社がそのエリアでどのぐらい出店しているかや、その商品・サービスの価格帯、客層など徹底的に分析する必要があります。

商圏調査

商圏調査も重要です。商圏調査とはの地域の特性、顧客情報などの調査を行い、多角的に分析することです。具体的には出店を予定する地域には自社の商品を購入してくれそうな人がどのぐらいるかや、出店予定場所の近くにはどんな商業施設や人が集まりそうな場所があるかといったことが挙げられます。

2.ドミナント戦略とは

ではここからはドミナント戦略についてご説明していきます。ドミナント戦略とは特定の地域を狙いその地域に優先的に経営資源を投入していきます。そうすることでその地域における自社の商品サービスの市場占有率を高め、支配的な地位を得ようという戦略です。

小売店や飲食店などは、実店舗を構えるので、地理的に商圏限定されてしまいます。そのため特定の地域内で競合と激しい争いをしなくてはいけません。ドミナント戦略とは限られた商圏の中で効率よくマーケットシェアを獲得するために、広い範囲に出店するのではなく限られた地域に集中して出店します。その結果競合に勝てないと思わせその地域で独占的な地位を得ることを目的としています。

3.ドミナント戦略は実際どんな事業に使われているの?

では実際にドミナント戦略を実施している事業にどんなものがあるのでしょうか?

まず代表的な事業として挙げられるのがコンビニです。大手コンビニチェーンセブンイレブンはこのドミナント戦略を使いこなし、現在ではコンビニ業界で最大手となりました。通常のフランチャイズでは1地域に複数店出店するといったことはあまりないでしょう。しかしセブンイレブンはドミナント戦略を駆使したため1つの地域に複数店舗構えています。そのため家の近くにセブンイレブンが2店舗あるといった光景や、さっきの道にもセブンイレブンあったよねといった場面に遭遇することもあるでしょう。

飲食店もドミナント戦略を使い店舗拡大している業界の一つです。スターバックスはその代表例です。スターバックスはまず人口が密集している東京の駅構内に集中的に出店してました。そうすることで利用してくれなくても、毎日看板等を目にするといった状況を作り、知名度を上げていきました。こうしてドミナント戦略と出店計画を織り交ぜることで、カフェ業界での地位を確立していきました。

4.ドミナント戦略の強み

ここからはドミナント戦略について深堀り、強みや弱みについて解説していきます。

知名度が格段に上がる

セブンイレブンやスターバックスの例でご紹介したようにドミナント戦略を実行することにより、知名度あがります。特定の地域に集中して出店することにより、その地域を生活圏としている人は看板等を、毎日目にすることになります。また特定の地域でのマーケットシェアを独占するので、この地域のコンビニと言えばここ!というブランディングにも繋げることができます。

流通コストを削減できる

材料や商品などの流通コストを削減できるというのもドミナント戦略の大きな強みと言えます。特定の地域に集中して立地していることにより、配送が簡単にできます。

マーケティングがしやすい

特定の地域に出店するドミナント戦略は商圏が限られています。そのため自社の商品・サービスを利用してくれる顧客が明確に絞られてくるため、広告等のマーケティング施策を打ちやすくなります。また地域ごとに広告を変えるといったことをしなくてもよいため、広告費用の削減にもつながるでしょう。

スーパーバイザー(SV)の指導が行き届きやすい

フランチャイズチェーンではスーパーバイザーと呼ばれる本部の人材が、各加盟店の運営をサポートすることがあります。ドミナント戦略では特定の地域に店舗が集中しているため、SVの移動時間が短縮されます。そのため各加盟店に対して時間をかけて、運営をサポートしていくことができるでしょう。

5.ドミナント戦略の弱み

多くの強みがあるドミナント戦略ですが、弱みも存在します。以下でご説明していきますので強みと弱みをどちらも把握しておくことで、さらに理解が深まるでしょう。

災害時の被害が大きい

最近は地震や洪水といった災害が多発しています。ドミナント戦略では特定の地域に経営資本を集中して投入するため、仮にその地域で災害が起これば、需要が大幅に減少していますし、店舗等にも被害が出た場合、大きな損害を被ることになります。

ライフスタイルの変化に弱い

集中型の施策はしばしば変化に弱いです。近年ではライフスタイルの変化により店舗型の事業からECサイトなどのインターネットを使った買い物が増えています。また少子高齢化により多くの地域で人口が減少しています。もしドミナント戦略で集中的に出店した地域に上記のような変化が起これば売上は大幅に減少してしまうでしょう。

同一ブランドでの競争

各店舗の距離が近すぎると、同じブランド内での競争が必然的に起こってしまいます。この状況はチェーン店として望ましくないでしょう。そのため緻密な出店戦略を立てる必要があります。

6.フランチャイズ参入するときの注意点

ドミナント戦略を行っている本部にフランチャイズ加盟する時の注意点としてはエリア選定です。ドミナント戦略は弱みでご紹介したように、加盟店同士でシェアを取り合ってしまう場合があります。そのためエリア選定に関しては細心の注意を払いましょう。本部も運営がうまくいくように最大限サポートしてくれますが将来的に自店舗の近くに新たな店舗ができるといった可能性があります。そのためデメリットを考慮して、将来を見据えた出店計画を練る必要があります。

7.まとめ

今回はドミナント戦略とは何かということから深堀してその特徴についてご説明してきました。ドミナント戦略では緻密な出店計画が必要になります。もしフランチャイズ加盟を検討している方は本部がドミナント戦略を行っているかということを調べることが重要です。そのうえでドミナント戦略の強み、弱みを考慮し本部選びをして出店計画を進めていくことが大切です。

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