今は会社員として働いていても、将来は脱サラして開業と考えている人もいるでしょう。サラリーマンにとって、独立開業は一度は考えたことがある大きな夢かもしれません。しかし、まだ自分の将来像を明確に思い描けていない段階では、本当に独立して大丈夫なのか、どうすればうまく脱サラできるのか、不安に思うことも多いでしょう。そこで、脱サラしてお店を開きたい人に向けて、開業におすすめの方法を紹介します。
脱サラ開業の前に明確にすること
脱サラして開業するには、綿密な準備期間が欠かせません。会社を辞める決断は、サラリーマンにとって大きな出来事です。それを見切り発車でやってしまえば、どれほど自信があっても計画は失敗してしまいます。そのため、これから脱サラするつもりなら、それに先立って、まずは脱サラする目的ややりたいこと等を自分の中で明確にしておきましょう。そうすることで、独立後の指針がはっきりして、今後の出来事にもうまく対応できるでしょう。
もし、脱サラしたい理由が、単にサラリーマンを辞めたいからといった安直な理由であれば、会社を辞めるのは考え直しましょう。脱サラ開業は決して簡単な道のりではなく、場合によってはサラリーマン時代より大きな困難が待ち受けています。そのとき、元々の動機が現実逃避であれば、独立後の苦しみからも逃げたくなってしまうものです。それでは、脱サラ開業は成功しません。独立前の準備において、心の準備はとても大切です。単なる現実逃避ではなく、明確な動機を持って脱サラ開業しましょう。
もちろん、心の準備だけではなく、実際の独立に向けた入念な準備も必要です。脱サラ後に何をするのか決まったなら、何の事業を、誰に向けて始めたいのか、簡単な事業計画を作ってみましょう。実際に計画を作ってみることで、自分の将来像が現実味を帯び、未来予想図も描きやすくなります。
自分の店舗を持ちたい方におすすめの開業方法
脱サラ後は自分のお店を開いてみたい、そう考えている人も少なくないでしょう。。ここでは、自分のお店を持ちたい人におすすめの開業方法を紹介します。
ネットショップビジネス
ネットショップビジネスとは、ネットを介して店舗を経営する事業形態のことです。ネット上に仮想の店舗を構築し、そこで商品を販売して利益を上げていきます。ネットショップの最大のメリットは、実店舗を持たなくても店舗経営ができる点です。実店舗を持つ場合、家賃や光熱費などのコストがかかりますが、ネットショップならそうした経費は必要ありません。
また、ネット上の店舗には販売員もいらないため、人件費もかからず、低コストで店舗経営をスタートさせることができます。特別な伝手や人望も必要なく、一人で事業を始められる点もネットショップの良いところです。また、実店舗の場合は立地によって売り上げが大きく変動しますが、ネットショップでの販売に立地は全く関係ありません。場所や時間の制約を受けず、日本全国に向けて自分の好きな商品を売ることができるのです。
思い切って実店舗を持つより、リスクが少ない分、ネットショップは初心者でも始めやすい店舗ビジネスです。たとえ損失が出たとしても、初期費用にコストをかけていなければ、その損失を最小に抑えることもできるでしょう。とはいえ、ネットショップの運営にも、スキルやコツは必要になります。スキルや知識は独学でも習得できますが、コツは経験を積まないと習得できないので、まずは挑戦してみて少しずつ慣れていく方法もおすすめ致します。
フランチャイズビジネス
経営の初心者にとって、一番の心配事はノウハウがないことです。経営のノウハウは、実践
して徐々に身に付けるものです。初心者が失敗する原因で多いのも、このノウハウ不足です。この初心者のノウハウ不足を補う方法としてフランチャイズビジネスが挙げられます。
フランチャイズビジネスとは、既存の企業からのれん分けして始めるビジネスのことです。同じ分野で成功している企業の看板で店舗を持つことができるので、初心者でも始めやすい店舗ビジネスとして有名です。また、既存の企業から提供されるのは、お店の看板や事業のシステムだけではなく、初心者に最も不足している店舗経営のノウハウも教えてもらえます。
特に飲食店や小売店、リユースショップなどは、既存の店舗との競争が激しく、開業後にうまくいかないリスクが高い事業分野です。そのため、実店舗にこだわりたい人は、運営のサポート体制が充実しているフランチャイズビジネスがおすすめです。大手・有名企業のフランチャイズで始めれば、知名度の高い状態から経営をスタートできるので、実店舗として軌道に乗せやすい点もフランチャイズの大きなメリットです。
なかなか不安で踏み出せない場合
独立開業を夢に思い描きながら、仕事を辞める踏ん切りがなかなかつかないとしても、それは仕方のないことです。既に準備が整っていたとしても、サラリーマンが仕事を辞めるには相当な勇気と覚悟が必要とされます。どうしても踏ん切りがつかないなら、副業やサイドビジネスから始めてみるのもひとつの手です。まずは副業から始めて、事業が大きくなったら会社を辞めるという方法も考えられます。もちろん、会社の規則との兼ね合いもありますが、副業等であれば、事業が失敗したときのリスクも小さく抑えられます。
また、入念な準備は必要ですが、ネットショップも副業としてスタートできるビジネスです。リスクも小さく、ハードルも低いので、なかなか不安で一歩を踏み出せないならネットショップから事業計画を考える事もおすすめです。この場合であれば実際に会社を辞めなくても、準備を始めるだけなら損がありません。たとえば、フランチャイズビジネスに興味があるなら、説明会に足を運んでみるだけでも勉強になります。説明会に参加することで、脱サラ後の未来をより具体的に思い描くきっかけになる場合もあります。踏ん切りがつかない人こそ説明会などの場に足を運んでみると良いでしょう。
開業にあたり学ぶべきこと
脱サラは、会社を辞めることがゴールではありません。会社を辞め、事業を起ち上げ、軌道に乗せて初めて脱サラ成功といえます。ここでは、開業にあたり学んでおきたい知識や方法についてご紹介します。
集客宣伝方法
お店を繁盛させるためには、来客を増やさなければなりません。そのためには、積極的に宣伝をして自分のお店をアピールする必要があります。お店の集客宣伝方法には、2種類のやり方があります。まず、チラシ配りや看板などのオフラインの方法と、web広告やSNSなどのオンラインの方法です。オンラインでの広告なら、不特定多数の人に自分のお店を知ってもらうことができます。チラシやビラを配るより、たくさんの人に低コストでアピールでき、多くの若い世代をターゲットにできます。ネットが当たり前の現代には欠かせない集客宣伝方法です。
ただし、広告の効果はすぐさま実感できるようなものではありません。継続して広告を出し続けないと効果がわかりづらく、高いコストをかけたからといって必ずしも結果が良くなるわけでもありません。そのため集客宣伝に関しては、どの宣伝方法をどのように運営していくのかを見極める事が重要です。
資金調達方法
低コストで始められる方法もありますが、脱サラ開業にはある程度の資金が必要です。開業をまかなえるだけの自己資金があるなら良いですが、ビジネスによっては資金調達が必要になる場合もあります。そのため、どうすれば効率的に資金調達できるのか、その方法を理解することが重要です。
資金調達の方法の一つに、クラウドファンディングで資金調達する方法があります。クラウドファンディングとは、ネットを通じて事業の将来性などをアピールして、不特定多数の人に資金を投資してもらう方法です。銀行や公庫からお金を借りるのとは違って、特別な審査が必要ありません。そのため、うまくアピールできれば多額の資金を調達できる場合もあります。自分の事業に自信がある場合は、クラウドファンディングを利用する事も考えられます。
もうひとつの方法として、銀行などの金融機関や日本政策金融公庫を利用する方法があります。金融機関からお金を借りるのは、一般的な資金調達方法です。ただ、金融機関は営利団体のため金利が多くかかってしまう場合が多いです。そのため、もしどこかの機関から事業資金を借りたい場合は、日本政策金融公庫からお金を借ることをお勧めします。日本政策金融公庫は営利団体ではないので、安い金利でお金を借りられる場合が多いです。
まとめ
会社員にとって、脱サラは生半可な気持ちではできないことです。自分のお店を持ちたいという気持ちが少しでもあるなら、まずは小さな一歩として副業として始めてみることできます。また、オンラインならすぐに始められる事業もありますし、実店舗が良いならフランチャイズという手もあります。資料請求するだけでも脱サラの第一歩になるので、自分の夢を叶えるためにも様々な方法を検討してみましょう。
