以前と比べ、現代では多様なビジネスモデルが普及してきました。その中には「独立開業して一国一城の主になりたい」という夢を持っている人も多いかと思います。その中でも独立開業はハードルが高そうに見えますが、方法次第で誰にでも成功のチャンスがあるビジネスです。今回は独立開業を検討している人に向けて、独立開業のメリット・デメリットや具体的な開業方法、おすすめの業種などをご紹介します。

独立開業のメリット・デメリット

メリット

起業に雇われるサラリーマンと比べ、独立開業には雇用される側から雇用する側になるという大きなメリットがあります。事業をすべて自分で進めることができ、雇われる頃よりも大きなやりがいを感じる事でしょう。また事業内容によっては、売り上げはすべて自分の利益になります。事業主となることにより、税金や経費などしっかり管理する必要は増えますが、事業次第では雇われていたころとは比べようもない収入を得られる可能性もあります。

また、職場の人間関係にストレスを感じることがない点もメリットのひとつに挙げられます。独立開業では、不満を我慢しながら指示に従う必要も、上司や同僚の顔色をうかがう必要もありません。密閉された人間関係に疲れてしまった人にとってこの点は大きなメリットになります。

デメリット

その一方で、独立開業にはデメリットもあります。まず、自分で事業を行うということは、損失や義務をすべて自分一人で責任を負うことになります。事業が軌道に乗るまでは売り上げが安定せず、収入面で不安を感じる事も考えられます。さらに、確定申告などめんどくさい手続きもすべて個人で行います。

独立開業の種類

ひとえに独立開業といっても、その開業パターンは様々です。特徴が異なり、どれの開業方法を選ぶかによってその後の事業方針が大きく変わることも考えられます。事業を成功に導くために、どのようなパターンがあるのか知っておきましょう。

今まで培った資格・経験を活かしての開業

今までの生活で培った経験や資格、人脈、スキル、などが豊富にある場合は、それを活かした独立開業がおすすめです。今までに身につけたノウハウや人脈は、開業に必要ないものではありません。ゼロから事業を始めるケースと比べ、労力やリスクを軽減できます。ただし、この場合はサラリーマン時代と同じ業界や業種に限定されることが多いです。人脈や顧客なども被りやすく、以前の会社が競争相手になる可能性もあります。

この方法での開業がおすすめな業種は、弁護士・税理士などの士業、コンサルタントやIT系の技術職などです。これらの業種は専門性が高く、誰でも参入できるわけではありません。そのため競争もそこまで激しくないでしょう。需要も高い業種なので、安定した売上を確保できる可能性が他の業種と比べて高いです。当たり前ですが、特別な資格や経験があるからといって、楽に事業がうまくいくものではありません。顧客や見込み客から自分の事業を選んでもらうためにも、様々な宣伝方法を模索したり、技術の向上を図ったり等の努力を続けることが重要です。

未経験の分野での開業

独立開業では、未経験分野への挑戦も可能です。しかし、未経験での開業は知識や技術の習得に多くの時間がかかり、安定した利益を得るまで時間がかかるというイメージを持つ人も少なからずいるでしょう。その一方、開業分野への固定概念等がないため、経験者には思いつかない柔軟な発想での切り口で事業を始められる可能性もあります。間口の広いインターネットビジネスに独学で挑戦する人も多くいますし、IT技術系で働いたことがないのに開業する人もいます。ECサイト事業に関しても、お得意先の確保や取り扱い商品を選ぶセンスがあれば売上が期待できます。

また、小売り店や居酒屋などの店舗経営も、未経験から挑戦するケースは多くあります。開業するにあたってアイデアや情熱、コストなど多くのものが必要になりますが、店舗への愛着ややりがいはとても大きなものでしょう。

フランチャイズでの開業

ひとりで独立開業するのが不安だという場合は、フランチャイズを頼るという方法も一つの手です。フランチャイズとは、大手チェーン店などに加盟し、ロイヤリティを支払う代わりに大手チェーン店の名前を使えたり、企業のサポートを受け取ったりすることができるビジネスです。飲食店や買取店、コンビニなどの身近な店舗が、実はフランチャイズということも珍しくありません。開業後の継続的なサポートだけでなく、企業のノウハウを受け取ることや相談等もしてくれるため、未経験でも安心した開業を行うことができます。

ただし、ロイヤリティや制服、商品などフランチャイズ本部側に従わなければならないことも多いので、自分のアイデアを前面に押したい人には注意が必要です。

初めての独立開業におすすめのビジネス

独立開業するなら、できるだけリスクは減らしたいです。こちらでは独立開業しやすいおすすめのビジネスを紹介します。

技術職系フリーランス

特別な知識や技術、資格を持っている人には、システムエンジニアやWebデザイナーなどの技術職系フリーランスがおすすめです。こちらのビジネスは初期費用がかかりにくく、リスクを減らしての開業ができます。これらの業種は今後も需要が高まると予想される仕事であり、人手不足も深刻化しつつあるため、安定した独立開業を見込める事でしょう。現在技術や資格を持っていない場合でも、後からスキルを身につけることもできます。しかし、ハイレベルな資格やスキル、人脈を持った経験者が多いため、未経験から安定した収入を得るには相当の努力が必要になります。

ネットビジネス

開業のしやすさ、リスクの低さを重視する場合は、ネットショップ経営やアフィリエイトサイト運営、webライターなどのネットビジネスがおすすめです。これらの業種は店舗経営とは違いパソコンがあれば始められるものもあり、多額の開業資金がなくても挑戦できるので独立開業にはおすすめの業種になります。ビジネス内容の可能性も広く、時間や場所を選ばずに仕事ができるため、あまり時間をとれない人、育児や介護で家を出られない人などにもおすすめできます。しかし、大手サイトＥＣサイトや人気のサービスが競合になってしまいますし、また副業で行っている人も多くいるため、まとまった利益を得ることが難しいといった現実もあります。安定した利益を継続的に得るためにも革新的なアイデアや努力も必要になります。

フランチャイズ経営での開業

初めての独立開業の場合は、開業する前から手厚いサポートを受けられるフランチャイズがおすすめです。事業運営のノウハウや経験談等も教えてもらえるので、リスクを軽減して開業することができます。フランチャイズといっても様々な業種がありますが、今回は「リユースショップ」をおすすめします。リユースショップとは中古品を取り扱う、いわゆるリサイクルショップのことです。エコ意識の高まりや環境省の推奨、自宅にこもる人が多くなったことも影響して、近年はリユース業界が急成長を遂げています。そのため開業が初めての人にもお勧めできる業界です。

まとめ

初めての独立開業は当然不安が付きまといます。その分野が未経験で知識も不十分であれば、不安はなおさら大きくなることでしょう。そういった方は、フランチャイズ経営も視野に入れて検討する事をおすすめします。すでに成功している本部の経営ノウハウを学んだり、経営のサポートを受けたりすることもできるため、安定した開業を行うことができます。将来性のあるリユースショップに興味がある場合は、資料請求や説明会参加などを通して詳細をチェックする事が開業への第一歩です。